2023年08月::テニス上達コラム

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テニス上達コラム

テニス初心者のための「ガットの選び方3選」



テニスを始めたばかりの方、テニスをこれから始めようと考えている方向けに
テニス指導歴30年のコーチが、テクニックやコツを分かりやすく解説。

今回はいつものショット系とは趣向を変えて「ガットの選び方」について解説します。


はじめに


テニスラケットのガットは一般的に3か月に1回は張り替えたほうが良いとされています。
また、購入したばかりのラケットにはガットが別売りのケースが大半です。

自分で売り場から選ぼうにも各ブランドごとに多くの種類があり、どれを選ぶべきか見当もつかないという方もいらっしゃると思います。

テニスのガットは、素材や構造によっていくつかの種類に分類され、それぞれに特徴があります。
今回は初心者の方がガットを選ぶときに、知っておきたいことを3選まとめましたので、ぜひ購入の際に参考にしてみてください。


1.ガットの種類(素材)について

ガットの素材は大きく分けて、ポリエステル・ナイロン・ナチュラルの3種類に分類されます。
各素材によって打感(打った時の感覚)や耐久性が変わってきます。

【ポリエステル】
・素材が硬く、伸び縮みしにくい
・耐久性が高く切れにくい
・様々な形状が存在する
・腕への負担が大きい

ポリエステルはほかの素材と比べて硬いのが特徴です。
インパクトしたときにボールを潰し、弾くように跳ね返します。
どちらかと言えばパワープレイヤー向けで、一定以上のスイングスピードが出せないと腕への負担がかなり大きなガットとなるため、初心者の方にはあまりお勧めとは言えません。


【ナイロン】
・素材が比較的柔らかい
・コントロールしやすい
・ポリエステルに比べると切れやすい
・比較的安価

ナイロンガットは打感が柔らかいのが特徴です。
後に紹介しますがナイロンの中にも、ひとつ(モノ)の大きな芯が入っている「モノフィラメント」、複数の繊維が束のようになっている「マルチフィラメント」が存在します。
比較的コントロールがしやすく、初心者の方にも扱いやすいおすすめのガットです。


【ナチュラル】
・素材がとても柔らかい
・反発性がある
・テンション(張りの強さ)を長期間維持できる
・価格が高い

ナチュラルは動物の腸から作られたガットです。
多くのプロが、このナチュラルを使用しています。
打感が柔らかくてテンション維持力(耐久力)も高いということは、ポリエステルとナイロンの両方の良いところを兼ねそろえたガットです。


一見するとナチュラルが一番良さそうに思えます。正解です!
ただ、ナチュラル(天然)ということだけあって価格が他に比べて高価なため、テニスを始めたてでいきなりナチュラルを購入するには少しハードルが高いため、初心者の方におすすめするのは「ナイロン」です。

2.ナイロンの選び方

先ほど紹介したように、ナイロンの中にも「モノフィラメント」「マルチフィラメント」が存在します。
それぞれに特徴があり、好みやプレースタイルに合わせて選んでいきましょう。

販売されているガットのほとんどには、パッケージにガットの断面図が記載されており、購入の際に見分けやすくなっています。

【モノフィラメント】


中の芯により、ナイロンの中では打感が硬くポリエステルに近いですが、素材が柔らかいため肘への負担は少ないといわれています。

ナイロンで力強いボールを打ちたい方にお勧めです。

【マルチフィラメント】


細かい繊維のおかげでナイロンの中でも非常に柔らかく、ボールをつかむような打感のためコントロールしやすいガットです。

腕への負担を抑えたい方や、しっかりとボールをコントロールしたい方にお勧めです。


3.ガットのゲージ(太さ)について

ガットの商品名には「16」「17」「125」「130」などの数字が記載されているものが多くあります。

これはガットの太さを表しています。

例えば「GOSEN AKPRO」だと
 

同じ商品名ですが一か所だけ「16GA」・「17GA」とそれぞれの太さが記載されています。

一般的に

17・125 = 1.25mm前後 
16・130 = 1.30mm前後

に分類されます。

太さによって同じ商品でも打感が変わるため、こちらも好みやプレースタイルで選んでいきましょう。

【細いゲージ】
反発力が高くサーブ&ボレー向き
太いゲージより反発力が増し、ボールの飛びが良くなります。
ボールをつかむような打感で、スピンがかかりやすいのも特長です。


【太いゲージ】
安定感が高くストローク向き
細いゲージに比べると反発力は弱まりますが、切れにくいため耐久性は強まります。


まとめ

いかがでしたか?

数多く存在するガットですが、この選び方ならきっと大丈夫!

ただ、一番のおすすめは色々なガットを試して、自分のプレースタイルを向上させるガットを見つけることです!

「これ!」と思えるガットに出会えるまで、たくさん試してみてください!

| ノウハウ | 12:40 PM |

テニス初心者のための「空振りしないスマッシュの打ち方3選」



テニスを始めたばかりの方、テニスをこれから始めようと考えている方向けに
今回テニス指導歴30年のコーチが、スグに上手に打てるコツを分かりやすく解説。

今回はスマッシュ編!



ここでは、「スマッシュ」の基本的な打ち方について説明したいと思います。

まず、スマッシュはノーバウンドでもワンバウンドでも打つことは出来ますが、
ワンバウンドの場合は自分の身長より高くバウンドすることが前提になります。

ワンバウンドでスマッシュを打つ状況は限られているため、ほとんどの場合はノーバウンドで打つことになります。

ステップ1 体の向きは横向きに



ボールが頭上に上がった時にまずすることは、体の向きを「横向き」にすることです。

横向きの方が正面を向いているよりも振り抜きが良く、打点に入る際にサイドステップで移動・調整しやくなります。

正面向きのまま移動しようとすると、足が突っかかり後ろ向きに転倒する恐れもあります。

スマッシュを打つ際の横向きは忘れないようにしましょう。


ステップ2 「非利き手」の重要さ

スマッシュは全員片手で打つかと思います。そのため大事なのは、空いている方の手「非利き手」です。



落ちてくるボールをキャッチするように手を伸ばしてあげると落下地点に入ることができます。

この時、ボールは頭の位置より少し利き手側に来るようにポジショニングしましょう。

これだけで準備は完了です。


ポイント3 打点

打点は、簡単に言うと『頭よりすこし前』になります。

頭の真上になってしまうと、ラケットの面の向きが上向きになったまま当たってしまうため、真下に振れなくなります。



頭より少し前で当ててあげると、振り抜きが良くしっかりとラケットを下に振る事ができます。

先ほどのポジショニングと合わせると、頭の位置より斜め前(利き手側)でボールを打つようにしましょう。


まとめ


いかがでしたか?

スマッシュは比較的、頻度の少ないショットです。
だからこそ、ここぞというときにミスしないよう今回のステップを意識してみてください。

決まると爽快なショットなので、ぜひ挑戦してみましょう!

| ノウハウ | 10:00 AM |